旅のノート−2

花の咲くところ
今回の旅は、始めから終わりまですべてバスの旅です。花をたずねて・・・と有りますが
路傍に花の咲いている所を見けてそこで停車をし、その辺の草原や丘の斜面をほんのちょっぴり歩いて花を探すだけです。とは言ってもそこは3500m〜4500mの高所です、当然息は上がります。花の咲く場所は大体決まっていて、時期さえ合えばそこには咲いているのです。時期によっては咲く置の標高が多少上下することは有りますから、そこがガイドの腕の見せ所になります。
ガルワールヒマラヤ「花の谷のツアー」でご一緒した方が「アムネマチンはどんどん荒らされていますから、行くなら早い方がいいですよ」と忠告してくれました。その理由がここにきてわかりました。道路がどんどん修理されたり改修されたり、新設されたりしいます。つまり
花の咲く場所がどんどん削られているのです。確かに今回も道路の法面をよじ登ってその上で探したり、法面のがら場の中で探したり、道路を修理したときに谷側に落とした土砂の中で探したりしました。

幻の花と言われるブルーポピーやイエローポピーがこんなに簡単に見られるとなんだかありがたみが減ってしまいます。
四姑娘トレッキングで見た時には雨の中を2日かかけて4000mまで登ってやっと見ることが出来、感激したものです。とか何のとか言っていますがブルーポピーは2度見かけているから余裕があるのでしょう。同じ条件でも、初めて見た赤いポピーを見た時には、流石に感激、バスから飛び降りて行きました。
今回私たちが訪ねた場所は大体ヤクやヒツジが放牧されているところですが、そんな中で咲いています。ケシ科の植物はヤクもヒツジも食べないのでしょう。特に
黄色のポピーは群生して咲いていました。

バス旅行もいいとことばかりではありません
座ったまま、何も歩かずに4800mまで連れて行ってくれます。物凄い速度で標高が上がっていきます。そのせいか今回は高所順応が上手く追いついていかなかったようです。出発前に風邪をひいてしまい軽い頭痛で困っていましたからそのせいもあるかもしれません。1年前にアンナプルナの方に行ったときには4130mのBCで血中酸素濃度が85〜88%だったのに対して今回は4200mのマトウで75〜80%でした。6〜10%近く低くなっています。でもほとんど体力を必要としないので、行動その物には何の不具合もなく、どちらかと言うと快調と言えました。

黄河減流域
予想と全く違っていたのが黄河の源流地帯の風景でした。深い谷の目も眩むような山岳道路を走りその先に水源と言われるオリン湖が佇んでいる・・・そんな想像をしていました。なのに
バスが走るのは大草原の中、周りの山は木が1本もなく波がうねるような起伏のなだらかな山容、同行の誰かが「どの辺まで行ったら岩山が見えるのでしょう。」と不思議がっていた言葉が印象的でした。一寸身構えなければならないような危険な道はどこにもありませんでした。辿り着いたオリン湖は大草原(湿原)の中にたたずんでいました。掛りつけの医者がいます。登山の時の健康診断などもしてもらいます。だから私がどんな旅をしているかよく知っています。先生曰く「最後の方は船でいくのですか?」と。又私のブログを見た友人曰く「予想とぜんぜんちがてた・・。」世間一般の人もそうなんですね。標高4000mを走っている・・・そんな気が全くしませんでした。

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